46歳の独女が、迷走の日々を綴っています。

夏が来れば思い出す「生々しい」

日々の雑考・できごと
FelixMittermeierによるPixabayからの画像

今日も東京は限りなく暑いです。

オリンピックも、予想だにしなかった番狂わせが起きたりして、一喜一憂されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ハイコもそんな一人ですが、もっぱらネットニュースで後から情報を収集することが多く、せっかくの東京開催なのに、リアルタイムで見ていないことが多いです。

選手へのインタビューで、メダルの色で悔し泣きする姿とか見ると、やっぱり切なくなりますし、あとから総集編的にざっと知ったほうが『もやしメンタル』ハイコにはちょうどいいのかもしれません。

そういえば、こんなことがありました。

夏といえば田舎。

「ぼくのなつやすみ」を地で行くような幼少期を過ごしたハイコ。

長い夏休みは母方の祖父母の家でめいっぱい遊び倒しました。

母自体が、昔ではめずらしい40歳過ぎてから生まれた子で、祖母は明治・大正・昭和・平成と生きて、令和になる前に亡くなりました。

107歳の大往生でした。

あまり口数の多い祖母ではなかったのですが、なんとなく余計なことはしゃべらない、軽々しくない雰囲気がハイコは好きで、学生時代はもとより、社会人になってからも一人で遊びにいったりしていました。

その日も確か一人で泊まりに行ったときのことです。

夕方NHKの相撲中継が終わり、ニュースに切り替わった時です。

「チャンネル変えて」と祖母がいいます。

「あれ?ニュース見ないの?」
当時の祖母は新聞もよく読むし、新しい言葉(特に横文字)も率先して覚えようとする節があったので、ハイコは不思議に思いました。

「ニュースは映像もあるし、生々しいからね」と祖母は答えました。

そりゃ、ニュースは生々しいものの最たるものです。
ちょっとハイコはその答えに笑ってしまいました。

その後、祖母が亡くなってから、母と思い出話をした時の事。

「あんなに気丈なおばあちゃんがね、一回だけ泣いたのを見たことがあるのよ」

母がまだ小学校に上がる前のこと、当時めずらしく家にテレビがあった祖父母宅。

朝鮮戦争のニュースを見ていた祖母が突然家から飛び出したそうです。

びっくりした母が追いかけると、家の裏の竹やぶで前掛けで顔を覆いながら泣いていたとのこと。

「また戦争が…。」と。

特に夫である祖父はビルマで捕虜になった帰還兵なので、こんな片田舎であっても戦争の苦労はひとしおだったとおもいます。
そして、下手したら、また徴兵されるのではないかという不安もあったのでしょう。

なんとなくその話を聞いて、祖母の言った、
「生々しい」が、実はとても重たい一言だったのだと気が付きました。

夏が来ると、田舎の思い出とともに、
祖母の「生々しい」を思い出す、ハイ子なのでした。

おわり

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