どうも、ハイ子です。
40歳ごろに、恋しい(恋愛)という感情を置いてきてしまったアラフィフのおばさんです。
この度、昨年の秋ごろに購入した脳科学者である中野信子さん著の「あなたの脳のしつけ方」をやっと読了しました。
その本の最後の章に書かれていた「愛情力のしつけ方」が特におもしろかったので、内容を交えつつ、個人的感想をレビューしたいと思います。
さて「46歳・独身」であるハイ子。
人を好きになる(恋愛)というのは、既出のとおり、40歳ぐらいで手放してしまったように感じます。
しかし、この「愛情力」というのは、なにも恋愛だけにとどまりません。
自分以外の誰かや、何かを愛することを指しています。
例えば、ペットなどの動物だっていいわけです。
とにかく、自分以外の誰かや何かを愛したり大事に思うことで心が満たされれば、いろいろと良いことがあるよ…という話が書かれています。
どんな良いことがあるのかというと、例えば人を愛することで分泌される「オキシトシン」(別名幸せホルモン)によって、学習・記憶力の向上が見られるのだとか…。
うってつけの具体例を挙げたいと思います。
私の友だちに「ジャニオタ」がいます。
いわゆるジャニーズ好き女子です。
その子は、ハイ子からすると普段から「記憶力」は良い方だと思うのですが、驚くべきことに歴代デビューしているジャニーズのグループメンバー全員の名前を憶えているのです。
凄くないですか?
グループ名じゃないですよ。
グループに所属しているメンバーの名前をフルネームで全員言えるのです。(なんなら漢字で書けるとか)
ざっくり言っても100名はくだらないんじゃないでしょうか?
これこそ「好きこそものの上手なれ」ではないけれど、まさに好きなものを対象にしたときに、オキシトシンが分泌されて、その過程で恐ろしく記憶力が向上している証ではないでしょうか?
これは裏を返せば「努力して覚えたわけでもないのに、なんとなく頭の片隅から離れないこと(人)」とは、結果として記憶力が向上していた証であり、オキシトシンが平常時以上に分泌されていたともいえるので、自分にとっての「好きなこと(人)」と言えるのではないでしょうか?
自分にはそこまで夢中になれるものがないな…とか、のめりこむ趣味が無い…という人は、ぜひ思い返してみてください。
意識していないのに、記憶しているものはありませんか?
もしかしたらそれが「好きなもの(人)」の気づきのきっかけになるかもしれません。
ちなみに、このオキシトシンの分泌は、記憶力がアップすることと並行して、免疫力もアップするそうです。
オキシトシン…意識してぜひとも分泌させたい。
それでも、あいにく自分が好きになれるものが無い、興味が持てるものが無い…というのであれば、他者のために何かをしてあげることでその人が喜ぶ様を見て、手軽に自分が幸せになるという方法もあるそうです。
利他行動というと自己犠牲のイメージが強いですが、他者の痛みや苦しみを共感することは同時に、他者の喜びや楽しさも自分のことのように喜べるという作業の過程でもあるわけです。
ちょっと強引な思考かもしれませんが「他者の喜び」を横取りするのではなく、自分ごととして楽しんでしまうということですね。
とはいえ、ハイ子のように半ば引きこもっているような生活をしている場合は、そういったシーンに遭遇することは難しいかもしれません。
たまに外出している時に、そんなに都合よく「他者の為になること」平たくいうと「人助け」できるようなプチハプニングは起きません。
強引に助けようとすれば「ありがた迷惑」「おせっかいおばさん」になる可能性もあるわけです。
もっとお手軽に家にいながらにして、その「オキシトシン」の分泌を促すべく利他行動をとれるような訓練ができないものか…。
それは意外と簡単にできます。
例えばドラマや映画をみて、主人公に感情移入させるのです。
ハッピーエンドのものを見れば、自分もおなじような「幸福」を味わい、オキシトシンの分泌が促されるはずです。
感情移入とはつまり、相手の立場になって考える、他者目線で物事を見てみることですよね。
「涙活」が流行って久しいですが、同じことだと言えるのではないでしょうか?
主人公の立場になって感動したり、心を揺さぶられることで、利他行動に近い行為をしているのです。
他者の喜びを自分ごととして味わうことで、自然と「オキシトシン」の分泌させているのです。
ちなみに、「オキシトシン論」とは相反する話になってしまうかもしれませんが、幸せを感じる一方で、人に感情移入しすぎると「疲れてしまう」人も一定数いることは確かですよね。
相手目線に立ちすぎてしまい、相手の喜び以外の負の感情まで自分の中に背負い込んでしまう人。
そういう人はなるべく「幸せ」の部分だけに意識を集中してください。
他者に起こったプラス部分だけを切り取るようにしないと、ダークな気持ちに支配されてしまうので注意が必要です。
ハイ子もどちらかというとその気があるので、注意するようにしています。
先日も興味半分で「うつ病克服」の指南書みたいなものを図書館で立ち読みしていたのですが、(なぜ立ち読みなのかというと、宅建の試験勉強が目的だったので、のめりこまないように)患者さんの例を読んでいただけで具合が悪くなってしまいました。
本来であれば、対処法の部分まで読み進めなければ意味がないのですが、患者さんの「辛さ」に感情移入しすぎて、それ以上読んだら「アカン」と脳が拒否反応を起こしてしまったのです。
そこは無理するところじゃないので、途中で本を棚に戻しました。
そうはいってもハイ子の場合は「相手の幸せも、自分事として喜べる性質なんだ」と前向きに捉えるようにすればいいだけのレベルです。
しかし人によっては「他者への共感による辛さ」ばかりがクローズアップされて、身動きが取れなくなる人もいます。
そういう時は無理をせず、意識して「利己主義」になることです。(※これは、ハイ子の持論です)
目的はなんであるかを客観視し明確にして動くことで、これは本筋と違ってきたぞ、と感じたら一旦、行動にストップをかけ、本来の目的に立ち返ってみるのです。
ちょっと何を言っているのかわからなくなってきましたが、だいぶ「愛情力のしつけ方」とは逸れた内容になってしまいました。
まさに「本筋とは違ってきた」ぞ…。
話をレビューに戻します。
こちらの本、7つの章に分かれているのですが、大筋は「脳のしくみ」を理解することで、自分の感覚や感情が起源となって行動していると思い込んでいることが、実はもっと「生物学的」なことで説明がついたりする、という興味深い内容が書かれています。
<我思うゆえに我あり>と恰好の良いことを言いたいところですが、実は本能的なもので説明がついてしまう部分が結構あるんだなということが分かったりして、おもしろかったですし、なんとなく肩の荷が下りたような気もします。
「それって脳のしくみだから、仕方ないんだね」って、俯瞰して考えられるようになったりするわけです。
そして「自分の脳」なので、ある程度「自分でしつける」必要があり、しつけ方次第では、今以上に生きやすくなるかもよ、という内容が書かれています。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
おしまい
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